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タミフルは、インフルエンザの治療薬として広く利用されていますが、この薬は服用後に起こる副作用が注目されています。
しかし、こうした副作用も頻繁に起こるものではなく、その安全性も認められていることから現在でも抗インフルエンザ薬として利用されています。

症状が改善されてくると、食欲も出てきてお腹もすいてきます。
すると、お酒好きの方はタミフルを服用中にもかかわらず、うっかりお酒を飲んでしまうことがあります。
もし、タミフルの服用中にアルコールを摂取してしまった場合、何らかの副作用が起こってしまうのでしょうか?
また、副作用の現れ方が強くなったりするのでしょうか?ここでは、タミフルとアルコールの関係とその副作用についいて、詳しく見ていくことにしましょう。

タミフルとアルコールの併用は副作用が強く出る

タミフルは、2001年より日本で販売が開始された抗インフルエンザ薬です。
インフルエンザウイルスが宿主細胞から別の細胞へと感染する際、必要となる酵素(ノイラミニダーゼ)を阻害することでウイルスの増殖を抑える働きをします。
主に、A型とB型に有効性があり、A型の方が高い有効性を示します。
インフルエンザ発症後48時間以内に服用することで発熱期間を24時間程度に、罹患期間(症状が続く期間)を26時間程度に短縮させることができます。
タミフルと服用しないと、発熱期間は3日~7日間続くこともあります。

比較的高い頻度で起こる副作用としては、腹痛、下痢、吐き気などがあります。
もし、タミフルを服用中に同時にアルコールも摂取してしまった場合、こうした副作用が通常よりも強く出てしまったり、その他の副作用が同時に出る可能性もあります
例えば、腹痛・下痢・吐き気などの症状が強く出る、他の症状に加えて頭痛・眠気などが同時に起こる、動悸が激しくなる、意識が混濁する、興奮状態になり暴れる、などの副作用が、同時に起こる可能性もあるのです。

特別重い副作用はないとされていますが、腎臓の機能が低下している人が服用すると、タミフルの有効成分の排泄が健康な人よりも遅れがちになります。
血液中における有効成分の濃度が上昇してしまい副作用が悪化する可能性があります。
そのため、腎臓の機能が低下しているにもかかわらず、タミフルの服用後にお酒を飲んでしまうと、更に腎機能を低下させて有効成分の対外排出が困難になる可能性があります。
このような状態になると、タミフルの成分が体内に残ってしまうことになり、かなり強く副作用が出る可能性があり、人体にも危険な状態になります。

その他にも、ごく稀ではありますが、アナフィラキシーショック、重い皮膚障害、肝機能障害、幻覚、出血性・虚血性大腸炎、血便などの重い副作用が現れることがあります。
滅多には現れない症状ですが、アルコール摂取によって起こす可能性は高くなります。
なぜ、タミフルとアルコールを併用した場合に症状が強く出るのかというと、服用する際は水またはぬるま湯で飲むことを想定して開発・製造しており、アルコールでの服用は想定されていないからです。
そのため、タミフル服用後にお酒を摂取すると、アルコールの持つ利尿作用によって体内の水分が必要以上に排出されてしまいます。
薬の持つ作用が体内で上手く発揮されなくなり効果が出ないほか、副作用が強く出てしまうのです。

アルコールを大量に摂取した場合、利尿作用によって体内の水分はどんどんと失われていきます。
しかし、酔いが回ってくるとさらにお酒を飲んでしまいます。
体内の水分が必要以上に失われた状態になると、脳では水分を補給するように体に命令を出します。
それが喉の渇きとなって現れてきます。

喉が渇いて口の中が乾燥した状態になると、乾燥した場所を好むインフルエンザウイルスが増殖し始めます。
本来ならば、タミフルのノイラミニダーゼ阻害作用によってウイルスは増殖できないのです。
服用後にアルコールを摂取したことでその阻害作用が上手く機能しなくなっているため、ウイルスが増殖をしてしまうのです。
せっかくタミフルの効果によってウイルス増殖を抑制して症状も抑えることができていたのに、お酒を飲んだことで更にインフルエンザを悪化させてしまう可能性もあるのです。

タミフルは、薬局などで販売されている医薬品とは異なり、医師の処方のもとで販売される医療用医薬品です。
そのため、市販薬の有効成分よりも効果が強く、間違った服用の仕方をすると予想外の副作用が現れてしまう可能性があるのです。
いつも風邪薬などを飲んだ後にお酒を飲んでも、特別な副作用は出たことがないから大丈夫などと思っていても、タミフルと一般的な風邪薬とは有効成分や効果の出具合などが違うので、絶対に大丈夫とは言えないのです。

インフルエンザのときに飲酒をしたらどうなる?

お酒に含まれるアルコールは、消毒作用などがあることから、昔から「酒は百薬の長」といわれていました。
そのため、風邪の引き始めなどで悪寒がする場合などには、卵酒などを飲んで体を温めるという方もいることでしょう。
インフルエンザに感染すると急激に高熱が出る場合が多く、激しい寒気に襲われます。
そんな時に、身体の芯から温まるため、お酒を飲もうと考える方はいませんか?この行為は、体にどのような影響を与えるのか判断がつかないためおすすめできません。

インフルエンザにかかっている際の飲酒については、特別な制限などはありません。
つまり、「インフルエンザ感染中に、お酒を飲んではいけないという決まりはない」ということです。
しかし、インフルエンザに感染している時は、免疫力や抵抗力が低下している状態です。
このような状態のときにお酒を飲むことは、症状を悪化させる原因になります。

発熱は、発症してから3日~4日程度経過すれば徐々に治まってきます。
高熱時には、悪寒や激しい頭痛、喉の痛みなどに襲われて、飲食の欲求はほとんどない状態です。
しかし、熱が下がってくると自然と頭痛や寒気の静まってくるため、食欲も少しずつ戻ってきて体も動かせるようになります。
辛い初期症状が治まると、インフルエンザも治ったかのように感じてしまいますが、この状態ではまだウイルスは完全に死滅していません。
従って、体内ではまだウイルスと闘っている状態なのです。

体がウイルスと闘っている状況では、いくら熱が下がって動けるようになったとしても免疫力や抵抗力は、通常時よりも確実に低下しています。
このような状態のときにお酒を飲むと、弱っている内臓(特にアルコールを分解する肝臓)に大きな負担を掛けることになります。

インフルエンザで高熱が出ることで大量の汗をかきます。
更に、下痢や嘔吐の症状が出た場合には、体から水分が失われていることになります。
このような状況でお酒を飲んでしまうと、アルコールの利尿作用も加わって、体の水分がどんどんと失われてしまいます。
特にビールには、カリウムという成分が多く含まれており、このカリウムが利尿作用を起こすのです。
体内の水分が必要以上に失われると、今度は細胞内のごくわずかな水分までを奪うようになります。
すると、喉や鼻が失われて乾燥するのです。

タミフル服用後のアルコール摂取のときと同じで、喉や鼻の粘膜が乾燥してしまうと、弱り始めていたインフルエンザウイルスに再び力を与えてしまうことになり、増殖させてしまいます。
すると、せっかく治りかけていたのに再び症状を悪化させ、逆効果となる可能性があります。
こうした理由から、インフルエンザに感染している時にお酒を飲むことはおすすめできないのです。

では、いつ頃からお酒を飲んでも良いのでしょうか。
インフルエンザが治ってからの飲酒に関しては、いつから飲んでも良いという明確な決まりはありません。
熱が下がっても体の中ではウイルスと闘っている状態であるため、解熱してすぐの飲酒は避ける必要があります。
目安としては、発症してから5日以上が経過し、なおかつ、発熱が続いた場合には解熱してから2日以上が経過するまでは、アルコールの摂取は控えるのが良いでしょう。

この期間を過ぎて、喉の痛みも改善され体調も良くなったら、まずはアルコール度数の低いお酒を少量から始めていきましょう。
タミフルなどの抗インフルエンザ薬を服用した場合には、胃腸が荒れている可能性も有ります。
そのため、最初から強いお酒を大量に飲むことは、胃腸にも負担を掛けるほか肝臓にも良くありません。
病み上がりは体力も低下しているので、思いのほか酔いの周りの早くなる場合が考えられます。

お酒好きの方にとっては何日も飲酒ができないのは辛いですが、だからといって病み上がり初日から大量に飲んだり、同時に数種類のお酒を飲むことは避けましょう。

タミフルなどの薬は何で飲むのが1番良い?

タミフルなどの抗インフルエンザ薬は、基本的には水かぬるま湯で飲みます。
これは経口薬のほとんどに共通していることです。
しかし、外出先などでは他の飲み物で飲むことも考えられます。
では、水やぬるま湯以外に考えられるお茶、ジュース、コーヒー、スポーツ飲料、牛乳などでタミフルを飲んだ場合、効果に影響はあるのでしょうか。

お茶には、緑茶・ウーロン茶・紅茶などがありますが、種類によっては相性の良くないものもあります。
緑茶などに含まれているタンニンという成分は、鉄分と結び付きやすい性質があり、鉄と結合することで水に溶けにくいタンニン鉄という成分に変化してしまいます。
すると、タミフルの成分が吸収されにくくなると言われています。
しかし、最近の研究によって緑茶に含まれるタンニンはごくわずかであり、タミフルの体内吸収率を低下させることはほとんどないとされています。

お茶にはその他にカフェインも含まれています。
カフェインは、風邪薬や鎮痛剤に配合されていることもあります。
タミフルとカフェインを同時に摂取してしまうと、アルコール摂取時のように副作用が強く出る可能性があります。
また、お茶には利尿作用もあるためあまり濃いお茶は避けた方が良いでしょう。
もしお茶で飲む場合には、タンニンやカフェインの少ないそば茶・ハーブティー・麦茶などが良いでしょう。

コーヒーには、多くのカフェインが含まれています。
その量はお茶よりも多いとされています。
また、お茶と同様に利尿作用もあるため、タミフルをコーヒーで服用するとインフルエンザの症状を悪化させたり、副作用を強くしてしまう可能性があります。
従って、アルコール同様にコーヒーでのタミフル服用は避けましょう。

ジュースとタミフルを一緒に飲んだ場合では、ほとんどのジュースでは影響はありません。
治療薬によっては、柑橘系のジュースとの相性が良くないものもありますが、タミフルは柑橘系のジュースから影響を受けることはないので基本的には一緒に飲んでも大丈夫です。
しかし、ドライシロップを服用する場合にはジュースによって味が変化して飲みにくくなる可能性もあり、あまりおすすめできません。

ジュースに関してでいうと炭酸飲料もありますが、タミフルは炭酸飲料で飲んでも成分が吸収できないなどの影響はありません。
ただし、インフルエンザに感染している時に炭酸飲料を飲むと、弱っている胃腸により大きな負担を掛けることになり、場合によっては副作用が強くなったりする可能性もあるため、その点で避ける必要があります。

インフルエンザで高熱が出た際には、水分補給をするためにスポーツ飲料を飲む人も多いです。
スポーツ飲料に関しては、タミフルと一緒に飲んでも症状を悪化させたり、副作用を強める心配はありません。
タミフルと一緒に飲むのであれば、スポーツ飲料の中でも人間の体液に近い原料を使っているものを選ぶと、同時に水分補給の素早く行えるようになります。

牛乳に関しては、一部の治療薬ではカルシウムが薬の成分と反応し、胃酸で中和されて薬効が低下してしまうものもあります。
しかしタミフルの場合にはカルシウムの影響を受けることないため、牛乳と一緒に服用しても問題はありません。
インフルエンザによって胃腸が弱っているため、牛乳を飲むことで胃壁を保護して胃の負担を軽減する役目もあるともいわれています。
飲みにくい場合には、ココアを牛乳で溶かしてココアミルクにしてタミフルを飲むと、お子さんでも飲みやすくなります。

タミフルは、他の経口薬のように飲み物によって成分が変わってしまうということはありませんが、アルコールやカフェイン、炭酸飲料などで服用することは避ける必要があります。
薬は原則として水もしくはぬるま湯で服用するように開発されているものですので、原則としては水・ぬるま湯で飲むことをおすすめします。